足の水虫は、かつては男性に多い病気でしたが、最近は女性にも増えています。足を締め付けるような靴や、蒸れやすいブーツなどを長時間はく女性が増えたためです。水虫は自然に治ることがあまりない病気です。水虫になったら早めに対処することが大切です。
原因
水虫は、「白癬菌(はくせんきん)」というカビの一種が、皮膚の角質層に入り込み、炎症をおこす病気です。症状によって4種類に分けられます。
指間型
指の間がカサカサして白くなる乾燥型と、ふやけるジクジク型があります。水疱ができたり、皮がポロポロむけ落ちたりします。
軽傷では、かゆみはあまりありませんが、慢性化すると皮膚が硬化し、痛みや強いかゆみが出てきます。
小水疱型
土踏まず、および足の側面やかかとにできます。赤い小さなブツブツができ、放置すると褐色化し、はがれ落ちますが、そうなる頃には周辺に広がってしまいます。水疱が小豆ほどの大きさにまで膨れることもあります。
角質増殖型
かかとや指の間が硬化し、厚くなります。白い皮膚がボロボロとはがれ落ちます。痛みやかゆみはありません。
爪白癬
足の水虫から白癬菌が爪に入り込み、爪が白くなります。50代以上に多く、慢性化すると爪が厚くなり、黄白色に変色し、先端がボロボロになったり、割れたりします。痛みやかゆみはありません。
対処法
水虫には、市販薬も数多く出ています。カサカサした症状には液剤や噴霧剤を使います。ジクジクした症状や、患部がひび割れている場合には、軟膏やクリームが向いています。
ただし、水疱が破れた状態やただれた状態であれば、市販薬はかえって症状を悪化させることがあります。
皮膚科を受診し、最適な薬を処方してもらうのが一番良いでしょう。患部に薬が浸透しにくい場合などには、飲み薬も処方されます。
治療には、最低でも2~3ヶ月かかります。症状がなくなった後も、1ヶ月は治療を続けましょう。角質内に白癬菌が残っていて、再発することがあるためです。
まとめ
白癬菌は高温多湿を好みます。また、白癬菌はあちこちに存在しますが、皮膚に付いても、角質内部に入り込むのに1~2日かかります。
ですから、手足を清潔に保ち、高温多湿の環境に長く置かないことが、感染の予防になります。靴は、日光に当てたり、乾燥剤を入れたりして、乾燥して清潔な状態を保ちましょう。